運動器リハビリテーション 臨床推論で用いる代表的な推論様式 4.多分岐型推論法についての解説 クリニカルリーズニングで用いられる「多分岐型推論法」とは、フローチャートで示されるような、条件分岐の末に判断を最終決定する手法です。 任意の症状や兆候の有無で、特定の手技の選択をしたり、疼痛の原因と思われるもの(機能異常)を判断する際の意思決定するために作られた簡潔な分岐図に示す事ができる意思決定までの推論過程をいいま... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 臨床推論で用いる代表的な推論様式 3.経験者が行うパターン推論法 -徹底的推論法のその先- 同特集シリーズ「臨床推論で用いる代表的な推論様式」では、ここまで仮説演繹的推論法と、徹底的推論法(試行錯誤法)について説明してきました。 特に、整形外科領域でのリハビリテーション場面での、徹底的推論法を用いる事についての記事を中心に書いてきました。 ここでは、徹底的推論法を採用し、特定の手技を選択するというクリニカルリ... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 臨床推論で用いる代表的な推論様式 2.試行錯誤推論法によるクリニカルリーズニングの再考 試行錯誤によるクリニカルリーズニング(臨床推論)は、マリガンコンセプトやマッケンジー法などを用いるセラピストには馴染み深い推論様式だと思います。 この推論方法には、「原因組織を特定できていない」、「評価ができていない」といった批判を受ける事があります。 しかし、その推論方法自体が、原因組織が何かという事よりも良い変化を... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 臨床推論で用いる代表的な推論様式 1.徹底的推論法と仮説演繹推論法のどちらを選択すべきか? 特集シリーズ「痛み治療のクリニカルリーズニング」では、試行錯誤の過程を通して、患者の症状に変化を起こす事ができる治療法を探していく手順や考え方を解説しました。 実際のやりとりをイメージできるように記された症例報告風の付録記事で行われている問題解決のスタイルがまさに試行錯誤の過程となっています。 そこでは、用いる手技の選... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 痛み治療のクリニカルリーズニング 【付録】ケースで学ぶ適刺激を見つける過程2 本記事は、前回記事「【付録】適刺激を見つける過程-症例報告風-」のつづきです。 ~ここまでのリーズニング~ 患者の「治したいと思っている症状」を問診でのやりとりを通して共通理解にしました。 そして、疼痛を誘発させながら、効果判定の道具となりそうなプレポストテストを設定する事ができました。 ここからは、試行錯誤法により適... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 痛み治療のクリニカルリーズニング 【付録】ケースで学ぶ適刺激を見つける過程 シリーズ1での適刺激を探していく過程を症例報告みたいにやってほしいとリクエストを頂きましたので、その実際のやりとり(ブログに記載するため、文言は多少変えていますが、意図する内容は同じです。)を記事にしました。 この記事の位置付けは、特集「痛み治療のクリニカルリーズニング」の付録となります。 読み進めながら、疑問に思う箇... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 痛み治療のクリニカルリーズニング 10.初回の治療終了時にやるべき事 これまで、同特集の全ての記事は、「1.痛み治療の進め方 -治療を停滞させない為に-」という最初の記事から繋がりを持たせながら書いてきました。 クリニカルリーズニングが、「原因組織を探すためのテクニックや知識だけの事を言うのではない」という思いから、一切そこには触れず、臨床の現場(特に判断を悩ませる状況)で考えるべき事、... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 痛み治療のクリニカルリーズニング 徒手療法 9.治療刺激の調整 ~より最適化された治療刺激へ~ たった一回の治療で劇的な変化を生み出し、「もうこれ以上の治療の必要がない」という状態を誰にでも100%作り出せる魔術のような手技は存在しません。 だいたいの場合は「さっきよりは良くなった」や、「治療直後は良いけど、しばらくするとまた痛くなっている」という事だったりだと思います。 しかし、これらの治療刺激の最適化を図る事... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 痛み治療のクリニカルリーズニング 臨床推論 8.効果判定のための準備(疼痛を再現させる他の動作や検査) 同シリーズでのこれまでの記事では、コンパラブルサイン(再現可能な徴候)を用いての、試験的な治療による効果の有無を確認する手順を説明してきました。 また、その時に起きている「微妙な変化」も逃さずに読み取れるようになると、治療の進行が停滞してしまう事を避けられるようになります。 そのためにも、患者からの適切なフォードバック... 棚原孝志
運動器リハビリテーション 痛み治療のクリニカルリーズニング 7.価値のない悪化について ~イリタビリティー、センシティビティー~ セラピストが用いる徒手的な検査や、同特集シリーズのこれまでの記事で説明してきた「コンパラブルサインの確認」、「試験的な治療」などは、患者の症状に何らかの意図的な変化を起こそうとしています。 特定の運動や姿勢をとらせる事によって疼痛を再現させようとしたり、痛みの原因と思われる部位・組織に物理的刺激を加え、疼痛の再現や症状... 棚原孝志