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「5.椎体圧迫骨折」
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5.椎体圧迫骨折

高齢者に多い「椎体圧迫折」について解説していきます。

1.椎体圧迫骨折の概要

高齢者で腰が曲がっているヒトは多いですが、そのほとんどは椎体圧迫骨折を呈しています。

しかしながら、話を聞いてみると、動けなくなるほどの腰痛を経験したことはないケースも多く、圧迫骨折があるからといって必ずしも痛いとは限りません。

臨床的には、以下の項目に該当する場合は、椎体圧迫骨折に伴う腰痛である可能性が高いです。

  1. 腰痛は腰部中央に出現する
  2. 起き上がるなどの体動時に激しい痛みを伴う
  3. 高齢で骨粗鬆症がある
  4. MRIで椎体の信号異常が認められる
  5. 骨折棘突起に一致した強い叩打痛がある

これらの項目に当てはまる場合は、椎体圧迫骨折の関与が強く疑われます。

2.骨粗鬆症治療薬の種類

骨粗鬆症の治療薬は大きく分けると、①骨形成を促す薬、②骨吸収を抑える薬、②骨吸収と骨形成のバランスを整える薬の3種類があります。

骨密度の上昇効果は「①>②>③」の順で高く、現時点では骨吸収を抑える薬と骨形成を促す薬の併用はできません。

骨吸収を抑える薬を中止すると骨密度が急激に下がることがわかっており、基本的には1度飲み始めたら、一生飲み続けなければならない薬です。

そのため、可能ならフォルテオ等の骨形成を促す薬を第一選択にすることが推奨されており、その後に骨吸収を抑える薬に切り替えることが最も骨密度を高めることになります。

骨吸収を抑える薬を中止して骨形成を促す薬に切り替えた場合、骨密度が中止前のレベルに戻るまでに1年ほどを要することになり、フォルテオなどは2年しか使用できないことを考えると非常にデメリットが強いといえます。

3.椎体圧迫骨折のリハビリ治療

椎体圧迫骨折はどのレベルが骨折しているかでリハビリの内容も変わりますが、ここでは最も多い胸腰椎移行部の骨折と仮定して説明していきます。

胸腰椎移行部が骨折しやすいヒトの特徴としては、腰椎の屈曲が出にくく、脊椎のS字弯曲が強い傾向にあります。

腰椎の屈曲が出にくいということは、それだけ胸腰椎移行部が過剰に屈曲を強いられやすいということであり、椎体圧迫骨折のリスクを高めることにつながります。

このことを考慮すると、腰椎の屈曲モビリティを高めることが重要であり、同時に腰椎の伸展拘縮を作る原因となる胸椎の伸展モビリティの低下を改善させる必要があります。

具体的には、多裂筋や腰部脊柱起立筋群のリラクゼーション、椎間関節のモビライゼーション、身体を丸めるようにして腰椎(骨折部より下位のみ)を屈曲させる運動などを行います。

前述したように、ここで述べた方法は胸腰椎移行部に発生する骨折に対する治療法であり、腰椎に発生するケースなどでは逆効果となる可能性もあります。

椎体圧迫骨折は様々な部位で発生するので、なぜ発生したのかを考えるようにし、そのヒトに合った治療プログラムを組むようにしてください。


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